マーケティングを逆算する

前回の講義では「行動しなかった場合のデメリットを強調する。」というマーケティングのコツについて解説しました。

ひたらくいえば「もしあなたが行動しなかったら、ずっと辛い状況から抜け出せませんよ?」とか、「もしあなたが行動しなかったら、楽しい将来は手に入りませんよ?」ということを見込み客に伝えることがマーケティングそのものなのです。

マーケティングの結果、見込み客が「行動するのが正しい選択なのだ」と感じてくれたなら、あなたの成功はほぼ約束されも同然だということは理解できると思います。

ここであなたには、あらためてマーケティングの真髄は「見込み客のことを知る」大切さを痛感してほしいと思います。

見込み客にとって辛い状況とは具体的にどのような状況なのでしょうか?

見込み客にとって諦められない将来とは具体的にはどのような状況なのでしょうか?

この2つを理解することが結局のところは「セールス」、「マーケティング」、「集客」の肝になるのです。

もし見込み客のことを理解していなければ、すべての努力が水の泡になることを覚悟しなければいけません。

しかしあなたはこう思っているはずです。「見込み客のことを理解する重要性はもうわかりました。でもどうすればいいのかわからないのですよ。」と。

そこで今回の講義では、見込み客のことを理解する上で「ヒント」となる考え方を紹介したいと思います。

見込み客の欲求

見込み客は人間ですから、人間の重要な欲求を知ることが見込み客の気持ちを理解する鍵になります。

今回の講義ではわたしが常に意識している「人間の欲求」について紹介します。

欲求#0 獲得

何かを「獲得」したいという欲求は、あらゆる欲求のベースになっている強烈な欲求です。

ではなぜ?「獲得」することが人間にとって重要な意味をもっているのかというと、人間は「コントロール」することに異常に執着するからです。

特に無宗教の日本人は「何かを獲得」することを通じて、自分の人生をコントロールできると無意識に信じています。

あなたは「そんなこと当たり前じゃないか?」と思ったかもしれませんが、例えばキリスト教信者にとっては必ずしも当たり前ではありません。

なぜならば、キリスト教信者にとっては「運命は全知全能の神によって、わたしたちは生まれる前から決まっている。」という思想にも説得力を感じてしまうからです。

あなただって自分の力で何かを変えられると信じているから「情報発信バイブル」を購入したのだと思います。

これから4つの欲求について紹介しますが、それらの欲求の根底には「自分の人生をコントロールしたい」という強い欲望が隠れていることは、是非とも覚えておいてください。

欲求#1 安心

将来のお金の「不安定」を「安定」させたいと願う日本人は多いです。

例えば就活生にとって、不安定の状態を回避することは、職業選択にも影響する大問題です。

大企業への就職を望むのは「寄らば大樹の陰」的な思想が根底にあったり、「安定」したいという理由で公務員を目指す人もいるようです。

終活だけでなく、わたしたちはあらゆるタイミングで「不安」に襲われます。

低所得だったり借金を抱えれば「この先どうしよう」と不安になるでしょう。

病気に罹れば「健康的な毎日を送ることができるのだろうか?」と不安になるでしょう。

危機的な状況にいるのに情報がなかったり、情報が読み解けなかったりすれば、「一体、この先どうなるんだ?」と不安になるでしょう。

はじめて何かに挑戦するときだって「わたしに本当にできるのだろうか?」と不安になるでしょう。

欲求#2 一体感

さみしさを解消し、愛のある生活を送りたいというのは人間の根源的な欲求の一つです。

例えば、新婚なのに仕事に熱中して奥さんを自宅に放置したわたしのかつての上司は「離婚」寸前のところまでいきました。

現代では「一人カラオケ」、「一人焼肉」が市民権を得ていますが、本当の意味で孤独に耐えるのは拷問のように辛いことです。

ちなみに人間は他人から「あの人孤独な人なのね」と思われることにも耐えられないようです。

例えば「便所飯」という言葉があります。便所飯とは、一人で食事するところをみられないために、便所の個室に一人こもって食事をすることです。

孤独な環境で一人でいるよりも友情や絆を感じたいし、周囲から無視されるよりは愛着をもって認識されたいのが人間という生き物なのです。

欲求#3 変化

退屈な状態を解消し、刺激のある生活を送りたいと思うのも人間の根源的な欲求の一つです。

暇つぶしのためにスマホゲームに興じるのも退屈から逃げるためです。

「何か」に飽きると、「別の何か」に挑戦したくなるのも退屈から逃げるためです。

一流企業の肩書を捨てて、ベンチャー企業を立ち上げたりするのも「マンネリ」から逃れるためです。

欲求#4 存在意義

自分は劣っている、価値のない人間だ、と落ち込む人は多いです。

なぜ落ち込むのかというと、周囲の人から一目置かれるスペシャル(特別間のある)な人間になりたいからです。

「普通の日常が何よりも幸せ」ということを、みんな頭ではわかっているのですが、みんな周囲の人間に埋没したくないのです。

「あの人に相談してもしょうがないよね。」と思われるよりは、「あの人は頼りになる人だ。」と思われたいのです。

飲食店などで軽んじられて足元見られるよりも、「特別なお客様」として大切に扱われたいのです。

スイッチを押す

マーケティングの目的は「セールスを不要にすること」でした。

そしてセールスを不要にするためには、見込み客の心を動かすスイッチを押さねばなりません。

人間の感情は複雑なのですが、それら感情の源になっているのが「欲求」です。今回の講義では4つの欲求を紹介しましたが、必ず「暗記」するようにしてください。

そしていつも見込み客(候補)を観察し、このように自問自答してみるのです。

あの見込み客や顧客は、どのような欲求を満たすために、商品・サービスを購入しているのだろう?」と。

実は見込み客ですら自らの欲求に気づいていないことは多いです。ですからもしあなたが見込み客ですら気づいていない欲求に気づき、その欲求を刺激したなら、、、、見込み客はあなたから商品を購入するのが自然なことになります。

例えばわたしはサラリーマン時代の時、よく一人でバーに飲みに行っていました。わたしはバーにいくのは「酒が好きだから。」だと信じて疑いもしませんでしたが、本当の理由は「孤独」だったからなのです。

笑い話のようですが、わたしはバーに飲みに行くとき、「一人でいるのを楽しんでいるのだ」とすら思っていましたが、実態は「バーでバーテンダーと世間話をするために飲みにいっていた。」のでした。

ですからわたしは数多くのバーに一人で飲みに行きましたが、結局のところ今でもたまに顔を出すバーは「雰囲気のいいバー」でもなく、「お酒が美味しいバー」でもなく、「適度な距離間で常連さんと楽しめるバー」なのです。

つまり裏を返せば、お客さんが求めていることを理解していない場合、「無残にも商売は失敗する」のです。

しかも恐ろしいことにお客さんですら、自分の本当の欲求に気づいていませんから、当事者であるお客さんですら「顧客であることをやめる本当の理由」がわからず、なんとなくフェードアウトしていくのです。

最後に

今回の講義であなたに伝授したことだけでも理解して実践することができれば、、、、あなたは「商売上手」になれると思います。

あなたは今、情報発信のスタート地点というよりはゴール地点に近いところにいるのです。なぜならば、情報発信をスタートさせる前から「見込み客はどのような欲求を刺激されたら喜ぶのか?」ということを先回りして考えているからです。

とはいえ商売上手になる秘訣を頭で理解することと、実践することとの間には、深い隔たりがあることはあなたも薄々感じているだろうと思います。

そこで次回の講義では、見込み客の欲求を理解するスキルをあなたが一人で伸ばしていけるように、今回の講義の内容を掘り下げていきたいと思います。お楽しみに!

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