麻布十番から学ぶトラフィックの秘訣

麻布十番から学ぶトラフィックの秘訣

麻布十番商店街(東京)の夏祭りには、たった2日間で40万人が集まります。

つまりそれだけの人間を集客できる麻布十番商店街には、それなりのブランドネームがあるということです。

わたしはそんな麻布十番の街を10年以上ずっとモニタリングしているのですが、わかったことがあります。

つぶれる店・つぶれない店

わたしは麻布十番の街並みを「どの店がつぶれて、どの店がつぶれないか?」という観点でモニタリングしています。

なぜ?そのような観点で麻布十番の街を観察するのようになったのかというと、「長年つぶれない店は美味しい」という単純な法則を信じたからです。

しかし何年間も観察していると、面白いことがわかりました。具体的には「ある特定の立地で商売をはじめたお店は高い確率で倒産する。」ということがわかってきたのです。

わたしが勝手に「悪魔のポジション(立地)」と名付けたその立地を攻略する店舗はなかなか現れません。

ある悪魔のポジション(立地)は、ラーメン屋や焼肉屋が出店しては、半年~1年ほどの周期で「開店」と「閉店」を繰り返していました。

しかしある時、居酒屋が出店してからは「悪魔のポジション」は「天使のポジション」に生まれ変わったように活気を取り戻したのです。

わたしがこのような話をしたのは、以上の話がModule9でわたしが解説することのうち、大切なポイントをたくさん含んでいるからです。

まずあなたに理解してほしいことは「トラフィック(集客)」には価値があるという当たり前の事実です。

事実#1)トラフィックには価値がある

トラフィックには価値があります。あなたは「トラフィックの価値はどうやって決まるの?」と疑問に思うかもしれません。

トラフィックの価値は基本的に「数」と「品質」で決まります。

さきほど紹介した麻布十番商店街の場合、「数」という面では恵まれています。広尾、西麻布、六本木などに囲まれており、麻布十番商店街は六本木ヒルズとも1本道でつながっています。

また麻布十番商店街の「品質」はそれなりに高いことが予想されます。

品質の高さは「イメージ」で守られています。グルメ雑誌などで「麻布十番はオシャレ」というイメージが繰り返し繰り返し強調されています。

また「広尾」、「西麻布」、「六本木」、「白金高輪」という強力なライバルに囲まれているのに、わざわざ麻布十番の街に遊びにくるような大人は「麻布十番にくる目的がある人」だったり「麻布十番が好きな人」だったりするわけですから、経済的に余裕がある人である可能性が高いのです。

麻布十番という街がもつ「数」と「品質」をお金で買うために、多くの商売人が麻布十番で出店します。「麻布十番にあるお店」というだけで箔がつくからです。

とはいえ、冒頭で紹介したように「麻布十番」という箔を手に入れたのに「すぐに閉店」するお店があるのは事実です。この事実はトラフィックに関する別の事実を示唆しています。

事実#2)トラフィックの価値は変動する

あなたが「悪魔のポジション」の土地・建物のオーナーだったら、開店と閉店を繰り返されるのは好ましいことではありません。

なぜならば「閉店」されても、すぐに次の利用者が決まるとは限らないからです。そうなると当然ながら「収入減」になってしまいます。

収入源は好ましいことではありませんから、「悪魔のポジション」のオーナーさんは、しばしば「閉店することを折り込んだ賃料」を入居者に要求します。

しかしこのようなオーナーのやり方は、入居者にとっては嬉しいことではありません。毎月の固定費が1割増し、2割増しになると、経営が苦しくなり、それこそ「閉店」のリスクが高まるからです。

そこで賢明な入居者であれば「すぐに閉店はしないので、賃料下げてもらえませんか?」と粘り強く交渉することを忘れないでしょう。

以上の話で伝えたかったことは「トラフィックの価値は変動する」ということです。つまりトラフィックの価値が変動する以上、「誰がそのトラフィックを利用するか?」がとても重要になるのです。

以上の話は、インターネットの世界でも見られる現象です。

インターネットの世界でも、トラフィックは重要です。Googleに天文学的な市場価値がついているのも、Googleを利用する人がたくさんいるからです。

そこでインターネットの世界でも「不動産売買」のようなことが行われています。インターネットの世界でも頻繁にウェブサイトは売買されているのです。

あるブログ運営者は、月に5万円ほどの収益を生むブログが「200万円」ほどで売却できた!と喜んでいました。

あなたは疑問に思うはずです。なぜ?月5万円ほどの収益しか生まないブログが200万円という金額で売買されるんだろう?と。

ウェブサイトの売却額の相場は、おおよそ月額の売上×24前後といわれています。つまり月5万円のウェブサイトの場合、5万円に24を乗じた120万円が売却金額になります。

しかし実際には月5万円のウェブサイトは200万円で売却が成立しています。相場の120万円とは80万円もの開きがあります。つまり相場よりも80万円上乗せしてでも、ウェブサイトを喜んで購入した人がいるということです。

なぜ?相場よりも高い価格でウェブサイトを購入したのでしょうか?

ズバリその理由は「わたしならもっと収益が出せるという自信があったから。」です。

極端な話、ある人にはゴミのようなウェブサイトであっても、別の誰かにとっては「宝物」であるということは本当にあるということです。

最後に

今回の講義では、「トラフィックには価値があるが、その価値は利用者によって変動する」という当たり前のことを確認しました。

なぜ?このような当たり前のことを確認したのかというと、「トラフィックは無料で手に入る」という幻想を今日限りで捨ててほしかったからです。

「トラフィックに価値がある」ということは、裏を返せば「トラフィックにはコストがかかる」ということは忘れてはいけません。

次回は「価値のある(コストのかかる)トラフィックを手に入れるための手段」について説明します。お楽しみに!

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