あの商品が売れているワケを知ろう#2

今やテレビで見ない日はないというほどに大人気の「有吉弘行」(ありよし ひろいき)さんは、ユーラシア大陸ヒッチハイクの旅をきっかけに1996年に大ブレイクしました。

しかしブレイクは一瞬で過ぎ、2000年には「あの人は今」にも出演しています。2004年には猿岩石も解散し、2007年にようやく「おしゃクソ事変」で再ブレイクのキッカケをつかむのです。

おしゃクソ事変

おしゃクソ事変とは、『アメトーーク』という番組で、品川祐さんに「おしゃべりクソ野郎」というあだ名をつけて大爆笑を巻き起こした一件のこと。

有吉さん曰く、長い潜伏期間に再ブレイクする夢を捨てずに済んだのは、「貯金していたから」なのだそうです。

ですから、あなたも「いざという時のために貯金しておきましょう。」ということが言いたいわけではありません。

今回の講義でお伝えしたいことは、一発屋で終わらないように、二発目、三発目も狙えるようになりましょうね、ということです。

まさに一発屋

一発屋で終わらない一番のコツは「辞めないこと」です。有吉さんが再ブレイクを果したのとは対照的に、猿岩石の片割れだった「森脇和成」さんはサラリーマンとなり、その後お笑いタレントへの復帰宣言をするも、あまりブレイクしていません。

「辞めない」ためのコツは、Module3『魅せる自己ブランディング』でお伝えしたとおり、好きなことをやろう、得意なことをやろう、ということなのですが、もう一つのコツは「売れ続けましょう」ということです。

実はわたしの情報発信歴を振り返っても、情報発信をはじめてから山あり谷ありの連続でした。はじめて挑戦したブログで月間60万PVを3ヵ月かそこらで達成するも、その後に立ち上げたブログでは失敗の連続だったのです。

失敗してしまった一番の原因は、「好きでもなく、得意なことでもない」分野で情報発信に挑戦してしまったからだと自分では理解しています。

だからこそ、Module3では『あなた』の経験を振り返るブレインダンプという手法について解説し、どのような肩書・自己紹介であれば、あなたのやる気スイッチが押されるか見極めてほしいと思っているのですが、今回の講義ではもう少し深い話をしたいと思います。

頭のなかに大衆の感覚をつける

今回の講義では「どうすれば売れ続けることができるのか?」ということについて、参考になる話を紹介したいと思います。

100万部はいかないでしょ?

ライフドアの創業者、堀江貴文さんのニックネーム「ホリエモン」は、音楽プロデューサーの秋元康さんが名づけの親なのだそうですが、堀江貴文さんが秋元康さんの凄さを語っていました。

堀江貴文さんは「ゼロ: なにもない自分に小さなイチを足していく」という本を出版する前に、秋元康さんに「今度、ゼロという本を出版するんです。100万部を狙っています!」と宣言したそうです。

秋元康さんは「その本のタイトルじゃ、せいぜい、数十万部だろう。」と答えたそうなのですが、結果的に秋元康さんの言うとおりになったことが悔しいのだと某番組で語っていました。

堀江貴文さんは100万部いけると思った。でも、秋元康さんは100万部は無理だろうと思ったのです。秋元康さんの意見は、緻密なデータに基づいたものではなく、おそらく直観だろうと思います。

しかし秋元康さんの直感は、どう考えても一般人よりも鋭いのです。そうでなければ、何十年も売れ続ける曲を世に送り出すことができるわけがありません。間違いなく天才的な才能の持ち主だと思います。

わたしは、「どうすれば世の中に受け入れられ続けるアイディアをひらめくことができるのだろうか?」と悩んでいた時に、秋元康さんがご自身の著書で「自分よりも天才」と評する五味一男という日本テレビのプロデューサーに直接質問をぶつけてみたことがあります。

視聴率男の回答

五味一男さん(以下、五味先生)は、伊藤家の食卓や、エンタの神様という高視聴率番組の生みの親であり、24時間テレビの生みの親でもあります。

「五味一男が企画した番組で、視聴率20%を下回ったことは一度もない」という、メディア業界では伝説的な人物として知られています。

生ける伝説テレビマンである五味先生は、わたしにヒットを量産する秘訣は「大衆を頭の中に住まわせる」ことだと教えくれました。

大衆を頭の中に住まわせると、例えば「日本人の一番好きな食べ物はなにか?」と質問された時に、ズバッと答えがわかるようになるのだそうです。

日本人が好きな食べ物といえば、焼肉、寿司、天ぷら、そば、カレー、など様々ありますが、直感で「(一番好きな食べ物は)寿司だろう」と、わかってしまうのだそうです。

しかし五味先生の話をきいて、わたしは率直に「カンタンなことではないな。」と思いました。なぜならば、多くの人は「大衆を頭の中に住まわせる」ことと真逆のことをやっているからです。

寿司よりカレーだろ!

「日本人の一番大好きな食べ物は寿司」という情報を耳にした時、「わたしは焼肉が好きなんだけどな。」と思ったり、「日本人が寿司が好きなのはわかるけど、その情報は本当かな?わたしはカレーのほうが好きだけど?」と感じてしまう人も多いのです。

前回の講義の内容を思い出してください。「離婚」というジャンルで売れている商品が「離婚を回避するための商品」であることは、あなたには驚きだったかもしれませんが、その事実を目の当たりにしても、「そんなことはない。離婚を回避する商品よりも、早く離婚するノウハウのほうが売れるに違いない」という人はいるのです。

人は自分の直観に反する事実を目の前に突きつけられると、理解できず思考停止した結果、『無視』してしまう傾向があります。

つまり今回の講義で伝えたいことは、「売れ続けるという成功を阻む最大の障害は『あなた自身』かもしれないですよ。」ということです。

見込み客や読者にとってはどうでもいいことにこだわり、大切なことをやろうとしない人はたくさんいます。例えばホームページの売上を左右するのはデザインに違いないと思い込んでいる人は、デザインばかりにお金をかけて、肝心のコンテンツをおろそかにしてしまいます。

実際問題として、過去にこんなことがありました。わたしは六本木で有名なケーキ屋さんの公式ホームページに訪問し、販売中のケーキのラインナップを探そうとしたのですが、ホームページのデザインが複雑だったために、どこをみたらいいかわからず、最終的にタクシーでケーキ屋さんにまで直接出向いて確認するハメになりました。

ホームページを運営できる知識のあるわたしですら「わからない」のですから、一般の人も同じような気持ちになっている人も多いと思って、ケーキ屋さんに直接「わかりずらいよ。」と伝えたのですが、ケーキ屋さんの返答は「そんなことはありません。」でした。

あなたは素直に世の中で起こっていることを受け入れられるでしょうか?

素直に受け入れるだけでいいのですが、素直に受け入れるだけ、というシンプルなことが実はもの凄く難しいということを是非とも自覚してください。素直に受け入れるということは、時に努力を要しますが、売れ続けたいのであればその努力は受け入れるべきです。

あなたは大ヒットドラマ、『ROOKIES』(ルーキーズ)をご存知ですか?佐藤隆太、市原隼人、小出恵介、佐藤健さんらイケメン俳優が勢ぞろいしていたあの、大ヒットドラマです。greeeenのキセキという音楽に涙を誘われた人も多いだろうと思います。

ある時、五味先生は『ROOKIES』を観て「泣けなかった自分」に衝撃を受けたのだそうです。ヤバイ!と思った五味先生は、ROOKIESを7回視聴して、号泣できるところまで自分の感性を修正したと教えてくれました。

わたしは「そこまでやるのか。」とビビってしまいましたが、売れ続けたいなら、時代に取り残されたくないなら、『こんな時代はオカシイ!!』と愚痴るのではなく、「そうか。それが売れているのか。」とまずは認める必要があるということを痛感したのでした。

あの五味先生ですら、売れ続けるためにそこまで努力しているのですから、わたしたちもそれに習うべきです。

他人の頭のなかに入ろう

もちろん、素直に世の中で起こっていることを受け入れることが出来る人もいます。例えば、女性向けの化粧品会社に勤める男性や、子ども向けのおもちゃ会社で働いている大人は、空気を吸うように他人の立場になって考えることができています。もしそれができないなら、仕事にならないからです。

しかし他人の頭のなかに入るということは、多くの人にとっては、「自分が(他人の立場になって考えることが)出来ていないことにすら気づけない」という厄介なことでもあるのです。

あなたが結婚しているのであれば、あなたは配偶者がなぜ?あなたと結婚することを選んだのでしょうか?ズバリ「幸せになるため」ですよね?

「当たり前のことをいうな!」と思う人もいるかもしれせんが、そういう当たり前のことをほとんどの人は本当の意味では理解していません。その証拠に、「あなたは配偶者を幸せにしていますか?」と質問すれば、「自信がない」と答えるでしょう。

離婚原因のダントツ一位は「性格の不一致」ですが、性格の不一致の根本には「相手への期待」があります。相手への期待とは「わたしの妻(夫)ならば、わたしの期待どおりに考えたり、行動してほしい」ということです。

つまり配偶者の要望を満たすことができなくて申し訳ないと思っている人は少数派で、非があるのは相手(配偶者)であり、正しいのは絶対に自分だと多くの人が思い込んでいるのです。

なぜ?こんな話をしたのかというと、同じようなスタンスでビジネスをやろうとすれば、高い確率で失敗してしまうからです。婚姻関係は一方的に解消することは難しいので夫婦関係がどれだけ悪化しようがすぐに離婚というわけにはいかないかもしれませんが、ビジネス上の付き合いは一方的に解消されることのほうが多いのです。

最後に

売れ続けるためには、他人の頭の中をのぞくことを面倒だと思ってはいけません。他人が何を考えているのか?他人が何に興味をもっているのか?ということを考えるトレーニングは、ビジネスであろうがプライベートであろうが、いつだってできることですし、やるべきことです。

もしあなたが「大衆を頭の中に住まわせる」ことを意識すれば、お寿司が好きな人に無理やり「カレーのほうが美味しいからカレーを食べよう!」と強要しては無視されるという悲惨な状況に陥ることはないでしょう。

最後に。くれぐれも「大衆を頭の中に住まわせる」作業には終わりがないことは肝に銘じてください。人間は自動販売機ではないので、「ここのボタンを押せば、缶コーヒーが出てくる」というほど単純なものではありません。

『女心は複雑』ということはよくいわれることですが、男も女も、若者も高齢者も、お金持ちも貧乏人も、みんな頭のなかは単純なようでいて複雑なのです。

単純なようでいて複雑なことを「素直に受け入れることができるか」が、あなたの情報発信者としての運命を決めます。具体的には、見込み客や読者から「この人はわかっている」と思われるか、「この人は全然わかっていない」と思われるかが決まるのです。

他人から注目されるどころか無視されるのだとすれば、その原因は「見込み客が無知だったり、バカだったり、わかっていないから」ではなく、むしろ「あなたがわかっていないから」である可能性の方が高いということです。

さて、売れている商品がなぜ?売れているかを理解するとっかかりとなるものが何もないというのでは不親切なので、次回は「売れている商品を観察するポイント」について解説します。お楽しみに!

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