前回の講義では「わかりやすく且つ、共感されやすいストーリーの型」のことを「理念型」と呼び、7つの構成要素を提示しました。
前回は「1.日常(離陸)」、「2.問題の発生」について解説しましたので、今回の講義では引き続き解説を続けていきたいと思います。
理念型の構成要素
- 日常(離陸)
- 問題の発生
- 救世主
- 理念・計画
- 行動喚起
- 明確な危機
- 日常(着陸)
#3)救世主
過去のあなたは問題を抱えていたはずですが、今ではその問題を解決したはずです。
あなたは何をキッカケにして問題を解決することができたのでしょうか?
1冊の本との出会いがあなたを救ったかもしれませんし、素晴らしい先生との出会いがあなたを救ったのかもしれませんが、少なくとも何かのキッカケがあったはずです。
過去のあなたが経験したであろう問題を抱える読者(見込み客)も、救世主を求めている可能性が高いです。
例えばダイエットに成功できない人を救うものは、「ダイエットの理論」かもしれませんし、「凄腕トレーナー」かもしれませんし、「健康的な食事との出会い」かもしれません。
また売上に悩む中小企業の経営者であれば、「最新のマーケティング手法」かもしれませんし、「人材育成の理論」かもしれません。
ダイエットの成功、ビジネスでの成功などの表面的な目的を達成する手段があふれかえり、「どれがいいのかわからない」という混乱をもたらす世界において、「コレならあなたの悩みを解決できるかもしれない。」と思わせてくれる可能性だけでも、見込み客にとっては価値をもつのです。
#4-1)理念
「救世主と出会い、気づいたら大きな目標を達成していました。」というストーリーを信じる人はいませんし、「頑張れば報われる」という話では読者(見込み客)は納得してくれません。
ですからわたしたちは、救世主の「何が」凄いのか?別の言葉を用いれば「目標を達成するためのコツや秘訣」はどこにあるのか?ということをハッキリさせる必要があるのです。
ここで強く意識すべきことは、理念・計画を語るのは簡単ではないということです。なぜならば、救世主の凄さは「言葉で説明するのが難しい」ということも多々あるからです。
例えばあなたがこれまで出会った人のなかで、「この人は本当にすごい人だ!」と判断できる人を一人頭に思い浮かべてください。直接出会ったスゴイ人がいなければ、直接会話したことのない人でもいいですし、尊敬できるなら空想上の人物でもかまいません。
わたしの場合、過去に強く影響を受けた人物はたくさんいますが、いずれのケースも「気づいたら狂ったように熱中」していました。小説然り、音楽然り、人物然りです。
つまり頭で理解した結果、救世主たる存在に強く動機づけられたというよりは「救世主に感染した」という表現を用いる方が正確なのですが、救世主の存在を知らない読者に「あなたも感染してください。」というだけでは、説得力に欠けてしまいます。
だからこそ苦肉の策として、「あなたはどのような要素に心を奪われたのか?」ということを無理を承知で説明する必要があるわけです。
別の言葉を変えれば「あなたを駆り立てるもの」とも表現できるし、別の言葉を用いれば「モチベーションの根源になるもの」とも表現できるでしょう。
例えば、わたしはかつて経営コンサルタントの大前研一氏に感染しました。どのような点に感染したのか言葉ではうまく表現することはできませんが、あえて一つ挙げるとするなら「オールリセット」という概念を紹介することができます。
大前研一氏は人生で何度か「このままでは人生うまくいかない」という壁にぶち当たり、その都度「オールリセット」(過去の自分と決別する)してきたそうです。
わたしも過去に人生うまくいかない時に、大前研一先生の著書を読んで「そうか。わたしもオールリセットすればいいんだ。」とこころが軽くなった経験をしています。
大前研一氏の生き様、、、、「これだ!」と思ったものには全力投球し、ダメとわかったら別の道を選ぶ潔さ、、、、にわたしは感銘を受けたのです。
おわかりでしょうか。わたしが「大前研一という人がいて、この人がスゴイ人なんですよ。」とあなたに伝えても「そうなの?」という薄いリアクションしか得られないでしょう。
しかし「わたしがどのような壁にぶつかっていたのか?」(2.問題の発生)そして、どのような救世主のどのような「理念」、「要素」に心奪われたのか?ということを具体的に説明することで、大前研一氏のことを何も知らない人にも「大前研一という人物の尊敬できるところ」が伝わる可能性が飛躍的に高まるというわけです。
理念を語る時は、正直な気持ちになってください。なぜならば、あなたが本当のところ「スゴイ」と思ってもいない理念をいくら語ろうが、読者はその理念に「感染」しないからです。
あなたが少しも「スゴイ」と思っていない理念を他人に伝えて無視されることほど「寒い」ことはありません。くれぐれも自分で自分を苦しめる嘘はつかないように!
#4-2)計画
救世主が「人」ではなくノウハウや理論などであれば「理念」を語るのは難しいかもしれません。
ですから理念を語ることが難しい場合には「計画」(見通し)を語ることをおススメします。
例えばあなたが発信している情報のジャンルがダイエットの場合、「わたしたこれから紹介するのは、すでに効果実証済みの計画です。まずSTEP1は「●●」、STEP2は「●●」、、」といった具合です。
あなたが語る計画がシンプルであるほど、わかりやすいほど、納得感のあるものほど、あなたの発信する情報の信ぴょう性は高まるでしょう。
#5)行動喚起
問題があるからといって、すべての問題を解決する必要があるわけではありません。
例えば街の歩く人の体型をみれば、ダイエットしたほうがいい人はたくさんいます。しかし肥満体質な人の全員がダイエットに熱心か?というとそんなことはありません。肥満体質なのに、暴飲暴食を繰り返す人は実際のところたくさんいます。
しかし肥満体質な人がある日突然、「ダイエットしなきゃヤバイ!」と決心するようなことがあります。
例えば「同窓会の案内がきた。デブな体型を披露して笑われたくない。」とか、「結婚することになった。一生残る写真だから痩せた自分を記録に残したい。」などのキッカケが考えられます。
あなたが情報発信する理由はさまざまあれど、結局のところ読者(見込み客)に行動してもらわなければいけません。「わたしもやってみようかな。」と読者をその気にさせないと情報発信で結果を出すことはできないでしょう。
あなたが過去に行動(努力、購入 等)した「きっかけ」はなんだったでしょうか?
頻繁にマーケティングで利用されているキッカケは「安いから。」とか「限定品(季節・数量)だから。」という理由ですが、いずれも「どうしようかな?行動したほうがいいかな?」と悩む消費者の背中を押す「言い訳」になっていることに注目してください。
またきっかけは物理的なものあるとは限りません。心理的なものでもいいのです。例えば「不安」、「孤独」、「劣等感」、「退屈」などの心理的なキーワードをもとにキッカケを考えてみるのもいいアイディアです。
すでに日本のでは「将来のお金は大丈夫ですか?」という問いかけ(マーケティングメッセージ)は陳腐化していますが、人間が行動するときのきっかけは「不安」だけではありません。
孤独で死にそうな人、劣等感が強すぎて尊厳を保てない人、退屈すぎてヤバイ人など、たくさんの放置しがたい悩みがあることは見過ごさないでください。
■ 次はコチラ
■ Module10のTOPへ戻る
