情報発信における「マーケティング」とは、しばしば「無料で付加価値を与えること」だと認識されています。
その根拠はシンプルです。見込み客に価値を与えることで、見込み客に「こんなにいろいろ良くしてもらったのだから、購入しないと。」と認識させることができるというのです。
以上のような理屈を、マーケティング用語では「返報性の法則」といいます。実はわたしも「返報性の法則」を実践して恩恵を受けたうちの一人です。
無料が珍しい時代
インターネットで情報を購入すること自体が珍しかったころの話です。見込み客に無料で何かを提供すれば、それだけで見込み客が感動してくれた時代がありました。
今ではブログに広告を貼り付けて広告収入を得ることが当たり前になりました。ブログやYouTubeで生計を立てる人の存在も世間に認知されるまでになりました。
しかしGoogleが一般のブログ運営者に広告を提供し始めた当初は、検索順位の1位~10位まですべて「アフィリエイト報酬だけを目的とした、価値のある情報がほとんど含まれないゴミみたいなブログ」に占拠されることも珍しくなかったのです。
そのような時代においては、ブログ訪問者に無料で価値ある情報を提供することは画期的なことでした。ですから価値ある情報を提供するだけで見込み客から喜ばれましたし、売上にもつながったのです。
しかし少しずつ状況が変わってきました。わたしがどれだけ無料で奉仕しても、ほとんどの読者はわたしに売り上げをもたらしてくれなくなったのです。
当時のわたしは読者を恨みました。「なんて薄情な読者なんだ!毎日無料で情報をゲットしておきながら、わたしからのオファーを受け取らないなんて!」とセールスするたびにイライラしていたのです。
しかしわかっていなかったのは、見込み客というよりはむしろ「わたし」だったのです。「無料でお試しください。」が当たり前になった時代の流れにもっと敏感になる必要がありました。
「無料でお試しください。」が通用しなくなったことに頭を抱えたわたしは、結果を出すために頭を冷やすことにしました。その結果、「そもそも日本人には『無料でお試しください。』戦略が通用しずらい」ということを理解するのでした。
『返報性の法則』の罠
そもそも「返報性の法則」の法則は海外から輸入したものです。ですから冷静になって考えてみれば「返報性の法則」がそのまま日本で通用する保証は一切ありません。
特に日本では「プレゼント」をすることが当たり前という文化があります。例えば「お中元」や「お歳暮」や「義理チョコ」はなぜ存在するのでしょうか?
ズバリ「人間関係を構築するため」ですよね??裏を返せば「人間関係を構築したいならプレゼントを渡すのが当たり前」の文化のなかで、わたしたちはセールスしなければいけないのです。
そのように考えたわたしは、それまで信じていた前提を捨てることにしました。わたしが捨てた前提とは、、、ズバリ「無料でプレゼントすれば結果がでる」という価値観です。
そしてわたしは以下のような価値観を新しく導入することにしました。
「ビジネス上の人間関係を構築するためにインターネット以外の世界では当たり前のようにみんながやっていること(無料プレゼント)を、インターネットでやるのは当然のこと。だからこれからの時代は当たり前じゃないことをやらないとダメなのだ。」
つまり情報発信において無料でプレゼントを渡すこと自体は、「わたしのことを覚えておいてくださいね。」とアピールするくらいの意味合いしかないのです。
もちろんプレゼントを渡す側は見返りを期待しがちです。しかし、、、、残念ながら、、、、プレゼントをもらう側は、プレゼントの見返りに何かを提供することを覚悟してはいないのです。
例えば、取引先にお中元やお歳暮を届けたからといって今後も取引が続くとは限りませんし、まだ付き合ってもいない状況で男性が女性にプレゼントを渡したからといっても交際に発展する保証は一切ないでしょう。
さて、ここで少し立ち止まって考えてみてください。あなたはセールスで成功したくてウズウズしています。あなたは「何を」プレゼントすればセールスを成功させることができるでしょうか?
感動させたプレゼント
わたしが学生の時、同じアルバイト先にとてもカワイイ同い年の女性の同僚がいました。
雑談中にその同僚の彼氏の話になったので、彼氏と付き合ったキッカケについて教えてもらいました。
その同僚の心を動かしたは、カレシ(候補)のプレゼントだったそうなのですが、プレゼント自体は大したものではありませんでした。
しかしその大したことのないはずのプレゼントは、彼女の心を動かしたのです。わたしは「その秘訣はどこにあるのか?」と気になったので、ひたすら頭を下げて「秘訣」を教えてもらいました。
どうやら彼女の心を動かしたのは、彼女がある時何気なく「欲しい」と呟いたアイテムだったそうなのです。
「欲しい」とつぶやいた本人ですら「欲しい」とつぶやいたことを忘れていたような些細なことを覚えてくれていたことに、どうやら彼女は感動したようなのです。
以上の話でわたしがあなたに伝えたいことは、「見込み客の欲しいものをプレゼントしましょう。」ということではあ・り・ま・せ・ん。
わたした伝えたいことは、「セールス目的でプレゼントするなら、そのプレゼントを受け取った見込み客が、あなたのセールスに応じる可能性を高めるように計算しましょう。」ということです。
ここは重要なポイントなので、もう一度繰り返します。
プレゼントに限らず、「あなたが発信する情報はすべて、見込み客をセールスに近づけることを目的にしなければいけない」ということを伝えたいのです。
くれぐれも「あなたが発信する情報はすべて、見込み客を喜ばせる」ことを目的にしては、い・け・ま・せ・ん。
ここでのポイントは、、、、「見込み客を喜ばせることと、見込み客を顧客にすることは違いますよ」ということです。
もちろんあなたが見込み客を喜ばすことに成功し続けたなら、、、、見込み客の何人かはあなたの顧客になってくれるかもしれません。しかし見込み客から顧客になる割合(以下、コンバージョン率もしくは成約率)は、それほど高くはないでしょう。
見込み客を喜ばせれば「ありがとう!」と感謝はされるかもしれませんが、あなたが本当の欲しい言葉である「今すぐあなたの商品がほしいです。」を見込み客の口から聞くことができる保証は一切ないのです。
恋愛で「いい人」(アッシー君)と「モテる人」の差が大きいように、、、、ビジネスでも「いい人」(無料でいかが?)と「成功者」の差はとてつもなく大きいのです。
この講義であなたに伝えていることは、とてつもなく大事なことなので、もっとハッキリ伝えたいことを表現しておきます。
ここでのポイントは、、、、「ブログ、メルマガ、YouTube、LINE@、SNSなど、情報を発信する媒体がなんであれ、あなたが発信するすべての情報は、見込み客を顧客に近づけることが目的でなければいけません。同様に、あなたが発信するすべての情報は、顧客をさらに熱心な顧客にすることが目的でなければいけません。」
ここでのポイントをもっとわかりやすく表現するならば、「利益につながらない情報発信に意味はない」ということです。
意外かもしれませんが、わたしのようにハッキリ伝える人はそれほど多くありません。
その証拠に「無料で付加価値を与えれば結果がでます!」とか、「あなたのマーケティングが上手くいかないのは、あなたが見込み客に与える付加価値が少ないからです。」ということを堂々と主張し続けている人は山ほどいます。
しかしそのようなことを主張する人は、「美女と付き合いたければデートで最低10万円は使え!それでもダメなら20万円。」というのと同レベルの主張をしているに過ぎないのです。
「見込み客に付加価値を与えれば結果がでる」という説を信じるなら、あなたは結果を出すまで見込み客に奉仕し続けた結果、疲弊する状況に追い込まれるはずです。
そう、、、一時期のわたしが無料で価値ある情報を見込み客に与えて続けているのに、望ましい結果がでない・・・というストレスをあなたも感じることになるのです。
最後に
情報発信におけるマーケティングとは、「価値ある情報を与えればそれでいい」というものではないということを理解してもらえたなら、今回の講義の目的は達成したも同然です。
さて、次回からは、、、、、見込み客に情報を与えた後は「結果がでることを祈るしかない」というような運任せのマーケティングからオサラバして、狙った結果を狙って叩き出すマーケティングについて少しずつ解説していきたいと思います。お楽しみに!
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