これまでの講義では、キーコンセプトについてあらゆる角度から説明してきました。
キーコンセプトを練り上げる目的を端的にいうならば、「あなたの発信する情報に興味をもってもらうため」です。
キーコンセプトがあれば情報発信で成功する確率を上げることができます。逆にキーコンセプトがなければ情報発信で失敗する確率のほうが高くなってしまいます。
そこで今回の講義では、キーコンセプトを練り上げる具体的なプロセスや具体例について解説していきます。
キーコンセプトの切り口
キーコンセプトを練り上げる切り口は、2つあります。
切り口#1)実績
「わたしの彼女は剛力彩芽です。」と記載された前澤友作氏(ZOZOTOWN創業者)のTwitterのプロフィールは多くの人から注目を集めました。
このように思わず二度見してしまうほどの実績があれば、そっくりそのままキーコンセプトに転用することも可能です。
例えば『銀座No.1ホステスが出世する男の条件をこっそり教えます。』とか、『ナンパの帝王が口説きテクニックを伝授します。』と伝えれば、興味をもってくれる人はたくさんいるでしょう。
なお実績は『世界一』や『日本一』であればそれに越したことはありませんが、そうでなくてもOKです。重要なポイントは、ライバルと比較された時、頭一つリードできるか?という点です。
例えば剛力彩芽を彼女にできるのは一人しかいないはずですのでTwitter民のなかでも頭一つ抜け出た存在になれます。
しかしTwitterの世界ではなく著名人同士のパーティーで剛力彩芽の名前を出しても、『わたしの妻は観月ありさです。』とか『わたしの妻は伊東美咲です。』という人がいれば大して目立たないでしょうし、むしろトロフィーワイフ的な実績をひけらかすことでマイナスの印象をもたれてしまうリスクすらあります。
つまりここでいうところの実績というものは、絶対的なものではないということです。他にも例を出しましょう。
わたしが新入社員だった時、東京大学で博士課程を卒業した優秀な同期がいました。博士課程を卒業するということは、『ドクター』を名乗れるということですから、同期から一目置かれる存在でした。
しかしその同期は大学の研究室では下っ端の存在として教授からこき使われていたそうです。
つまり『ショボい実績しかないから、わたしはもうダメだ』と悲観する必要はないということです。あなたの実績の価値は、ライバルとの差によって決まるということは忘れないでください。
とはいえ、実績ゼロから情報発信を始めるという人も多いでしょうから、そのような場合には2つ目の切り口を参考にしてキーコンセプトを練り上げることを検討してみましょう。
切り口#2)約束
プロポーズの常套句が「結婚してください。あなたを幸せにします。」であるように、相手の心をつかむ上で何かしらの約束をすることはとても有効です。
あなたは読者にどのような約束をしますか?
読者のどのような約束をすればいいかわからない方は、以下の3ステップを試してみてください。
- 手順1発信する情報の理解
Module5で紹介した演習に挑戦した方であれば『キーワードの一覧』が手元にあるはずです。
そのキーワード一覧を観察して、読者のどのような悩みに対して、どのような情報を発信するのか想像してみましょう。
- 手順2ベネフィットの検討
あなたが発信する情報を受け取った読者には、どのようなベネフィットがもたらされるのでしょうか?
ベネフィットは『読者にもたらすもの』ですが、わかりずらい概念なのでベネフィットについて少し補足します。
例えばアルカリ電池の特徴は『長持ちする』です。『長持ちする』ということは、商品そのものの特徴ですが、ベネフィットではありません。
ベネフィットとは、長持ちするので『●●』という文章の『●●』に当てはまるものです。当然、『●●』のなかには利用者にもたらされるものが当てはまります。
例えば『●●』のなかには、『お金を節約できる』とか、『電池交換の手間を省くことができる』とか、『長い間ランプを点灯させることができるので、安全や安心感が手に入る』などのベネフィットが考えられます。
- 手順3読者にとっての真実
あなたの発信する情報は、読者にたくさんのベネフィットをもたらします。
現時点で読者はそれらのベネフィットを享受できていませんが、あなたから情報を受け取るたびに、今まで気づかなかった真実に気づくでしょう。
では、あなたから情報を受け取るたびに読者の心の奥深くに深く突き刺さるその真実とはどういったものでしょうか?
読者の立場になって、読者が以下のようにつぶやくことを想像してください。
『○○という考え方ではダメなんだ。●●という風に考えるべきなんだ。』
『○○』と『●●』を埋めたものが、あなたのキーコンセプト候補になります。
- 手順4候補を絞る
キーコンセプト候補を複数ピックアップしたら、そのなかでもっとも強力なものを一つだけ選定しましょう。
キーコンセプト候補のなかから本命を選定する最良の基準は「証拠を提示できるか?」です。
具体的には『キーコンセプトが正しいことを証明(サポート)するレポートを執筆できるだろうか?」と自問自答し、もっとも自信をもって『YES!!』(はい)と返答できるキーコンセプト候補が、あなたにとっての本命としてふさわしいでしょう。
実例
キーコンセプトの切り口2について、実例を紹介しますので、理解を深める手掛かりにしてください。
手順1)発信する情報の理解
わたしのキーワードリストには、『信用創造』のような金融の基礎知識や、『宗教』の話、はたまた本教材のように『情報発信』についての話題がありました。
手順2)ベネフィトの検討
読者に『信用創造』について解説することで、提供できるであろうベネフィットは「お金への恐怖が消える」でした。
借金を抱えている読者からは「お金についての悩みがびっくりするぐらいスーッと消えました。」というコメントを頂きました。
次に読者に『宗教』について解説することで、提供できたベネフィットの一つは『ネガティブな感情は一瞬で消える』ということでした。
職場の人間関係で悩んでいる顧客からは「悩んでいるのが馬鹿らしくなりました。」というコメントを頂きました。
さらに読者に『情報発信』について解説することで、提供できたベネフィットは「情報発信で失敗する芽を事前に潰すことで得られる心の平穏」でした。
情報発信で挫折してばかりの読者からは、「なぜ?これまで結果が出せなかったのかが分かった気がします。」というコメントを頂きました。
手順3)読者にとっての真実
読者にとっての真実であるべきことは、以下のようにたくさんリストアップすることができます。
- お金は資産ではない。お金には本質的な価値はない。
- お金には実体はない。お金はデータ(情報)である。
- 悩みには実体はない。悩みは幻(データ)である。
- 頑張るだけではダメ。成功したいなら頭をつかえ。
- 時間は過去⇒現在⇒未来の逆向きに流れている
- 売りたいモノを売るな。顧客が欲しいものを売れ。
- RICHになるのに時間はかからない。すぐになれる。 etc
手順4)候補を絞る
わたしが読者に提供するベネフィットは『お金』、『将来』、『人間関係』に関連するものなど多岐にわたりますが、手順3のなかでもっとも強力なものを選ぶ必要があります。
ここですべてを伝えようとすると逆に読者の混乱を招く結果になりますから注意が必要です。例えば、有名ピザチェーンのドミノ・ピザが強調したのは『20分以内に届かなかったら次回Mサイズが無料になる』ということ『だけ』でした。
ドミノピザのピザは美味しいので、『美味しさ』や、『品質の良さ』など、他にも見込み客に訴求するポイントはいくつもあったでしょうが、ドミノ・ピザの主張は「焼きたてのピザに時間は敵だ!」に厳選されていたのです。
わたしは読者にとってももっとも興味があるテーマは、ズバリ『お金』であることを実感していました。ですから『お金』に関連するキーコンセプトを採用することにしたのです。
わたしが採用したキーコンセプトは『RICHになるのはカンタンだ。難しくない。』ということでした。(言い回しのバリエーションはさまざまありますが。)
わたしにはそのことを伝える自信もあったし、実際にこれまで何度もRICHに関連するマーケティング用のレポートを執筆し、高評価を頂いてきました。
最後に
キーコンセプトを練り上げる作業は、必ず情報発信に挑戦する『前』にやるべきことです。(何度も繰り返し強調しておきます。)
情報発信に挑戦して「書くことがない」と悩むことがあったら、その原因はおそらくキーコンセプトを軽視しているからです。
また情報発信に挑戦して「いい反応が得られない」と悩むことがあったら、その原因はおそらくキーコンセプトが魅力的ではないからです。
もちろん魅力的なキーコンセプトを練り上げる作業は一筋縄ではいかない作業であることは、よーく理解しているつもりですが、逃げることのできない作業であり、外注することも非現実的であることは、既にあなたも理解できていると思います。
なおキーコンセプトを検討する手順1のベースになるのは「キーワードリスト」であることにも注目してください。そして「キーワードリスト」をキーコンセプトの基礎にする理由は、、、、、『読者の立場になること』がすべての基礎になるから、、、、ということも改めて強調しておきます。(忘れずに!)
さて、Module6まで学習してきたあなたは、「早く情報を発信したい!」とウズウズしているかもしれませんが、まだ情報発信に挑戦するのは早計です。
次回からは、『セールス』、『マーケティング』、『集客』における重要ポイントについて学習します。お楽しみに!
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